お正月のしきたりあれこれ|AKOMEYA TOKYO

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お正月のしきたりあれこれ

お正月にまつわる風習には、さまざまな意味が込められています。
あらためて、その意味を振り返ってみましょう。


大掃除
大掃除は「煤払い」と呼ばれ、もともとは旧暦12月13日の宗教行事でした。
新年を迎えるに際して、作物の豊作や家族の健康を願い、歳神様を祀る準備として、家の内外を掃除して一年の厄を取りはらいます。
大掃除のあとは、神棚に灯をともし小豆飯やだんごを供え、お風呂に入ります。
この日から新年の準備を始めましょう。

お飾り
お飾りは、年末の大掃除が終わったら飾ります。
29日(苦松・苦餅)と31日(お葬式と同じ一夜飾り)は避けましょう。
玄関にしめ飾りと松を、床の間か家族が集う部屋に鏡餅を飾ります。
そして各部屋に輪飾りを飾りますが、特に大切なのは水と火の神様なので、まとめて一つの輪飾りを台所に飾るのでも良いでしょう。
お飾りは松の内にしまいます。
神社でまとめて焼いて処分するか、綺麗な紙を広げて、飾りを包み、塩や酒で清めたゴミの一番上に置いて処分に出しましょう。

鏡餅
鏡餅は、歳神様とご先祖にお供えするものです。
丸い鏡餅は、呪力を持つ古来の円盤状の鏡を模したもの。
餅の上に飾る橙(だいだい)は、家の代々の繁栄を願う意味。
他のお飾りと同様、29日(苦松・苦餅)と31日(お葬式と同じ一夜飾り)は避けましょう。
床の間か家族が集う部屋に飾ります。
1月11日に鏡開きとして、刃物で切るのではなく木槌などで叩いて開き、お雑煮やお汁粉に入れていただきましょう。

祝い箸
祝い箸は両方の先端が細くなっており、一方は神様、もう一方は人が使う「神人共食」を意味します。
箸袋に家族の名前を書き、大みそかには神棚に供えます。
元旦にその箸をおろしてお祝いの料理をいただき新年を祝います。
使用後は箸を洗い、松の内まで(関東では1月7日、関西では1月15日)使用します。
神様のための箸先なので、箸を逆さに持つ「逆さ箸」はせず、料理を取り分ける際には、祝い箸とは別に取り箸を用意します。

年越しそば
大みそかに蕎麦をいただく慣習で、晦日そば、つごもりそば、運気そばとも呼ばれます。
細く長いそばに「延命長寿」への願いを込めたという説、そばが他の麺類より切れやすいことから、旧年の厄災を切り翌年に持ち越さないという願いを込めたという説などがあります。
年を越す前の年内に食べ終わるように、残さずに食べましょう。

おせち
おせちとは、「御節供」(おせちく)の略。
年神さまへのお供え料理であり、家族の幸せを祈る縁起物。
重箱には「福が重なる」との願いが込められています。
一の重は祝い肴(数の子・黒豆・田作り)と口取り(伊達巻・栗きんとん・昆布巻き・紅白かまぼこ)、二の重は鯛やぶり、エビなど海の幸の「焼き物」と紅白なますなどの「酢の物」、三の重は根菜類など山の幸の「煮物」を詰めます。
縁起の良い奇数できっちり詰めるのがポイントです。

お屠蘇
お屠蘇は、長生きを祈って年始にいただく薬酒。
本みりんやお酒に屠蘇散を浸していただきます。
若い人の気を年長者に分けるという意味で、年少の人から年齢順に東を向いて飲みます。
屠蘇散は、肉桂、山椒、白朮、桔梗、防風などの生薬で、延命長寿を願うものです。
江戸時代には医者がお歳暮として贈る慣習がありました。

お雑煮
正月三が日にいただく、ハレの日のごちそうがお雑煮。
古くは直会といって、神さまにお供えしたものを皆で分け合って、力をいただく神聖な食事という意味の名前で呼ばれていました。
関東は切り餅、関西は丸餅などいろいろありますが、歳神様の生命力を宿す鏡餅を、鏡開きをしていただくという意味で、本来は丸餅だったようです。